幌車だけに車上荒らしには最も脆弱な車ですよね。まぁ、最近はちゃんと(?)鍵開けるじゃなくてガラス割っちゃう荒っぽい手口も多いみたいなので、幌でも鉄屋根でも同じかもしれませんが…。
で、数年前に友人が、幌裂かれる車上荒らしに遭いました。サイドウインドウ後方をT字形に切り裂いて、そこから手を入れてロックを解除したようです。たいしたものは載ってるわけないので、幌が一番痛かった…という実にトホホな結果でした。
お呼びが掛かって修理手伝いました。
上の画像は、修理から3年程経過した現在の状態。追加で補修はしてないので、強度的には以下で紹介する修理方法で十分だったことが解りますです。
基本的な手法は「ロードスターの羅針盤メーリングリスト」で定番となっていた方法です。
縫う
こんな風にサイドウインドウ後方をT字形に切られてました。
まず、大きく裂けている部分を、元通りに縫い合わせます。なるべく元繋がっていたように縫い合わせるとあとで皺にならないはず。
針と糸は「幌補修(接着剥がれ)」でも使っている皮革用の丈夫なものを使用しました。
(1)革縫い針No.2.5「取り合せ」三角尖針・手研ぎ
太・中・細の3本セット
¥350
(2)金属製指抜き
¥250
(3)皮革工芸袋物用麻手ぬい糸(黒) 20/3 タイプ中細
¥200
(4)皮革工芸袋物用麻手ぬい糸(黒) 30/3 タイプ細
¥200
接着
固まるとゴムになるゴムの充填&接着剤 |
近所のホームセンタで見つけた「液体ゴム」。これはクリア、他に数色有りました。 |
「黒限定(幌の小さい穴)」で紹介している液体ゴム「黒ゴム接着剤」を使います。これは、合成ゴム(40%)、有機溶剤(60%)なので、乾くと当然溶剤が無くなって、合成ゴムだけが残ります。
これと同じものが売ってない…というメールを頂いたことがあるのですが、ホームセンタを探すと上右の画像のように似たようなものはあると思いますです。この時は成分まで確認しなかったので、買う時は調べてからどうぞ。
縫い目が完全に埋まって、少し盛り上がる程度まで黒ゴム接着剤を塗りました。塗るというよりは、盛り付ける感じです。
接着前には、接着面の汚れを十分に落とします。この時は、パーツクリーナをティッシュペーパーに噴いて、テッシュで接着する部分を拭いたはずです(パーツクリーナや脱脂スプレーは、プラスチックやビニールを溶かすことがあるので、直接噴きかけるのはNGね)。
内側も糸の補強に黒ゴム接着剤を塗っています。裂けてる程度によっては、黒ゴム接着剤だけでもOKかも?ですが、この時は縫い目に黒ゴム接着剤を塗って、その上にテント補修用の糊付き布を貼り付けています。
以上で完成。
修理直後は、目立ちますが馴染んでくると割と気にならないくらいにはなりますですよ。←
気持ち次第ですが(^ ^;
どちらにしても車上荒らしの犯人には天の裁きをψ(`∇´)ψ
08Oct'06