フロアトンネルが熱い!のでアルミシートをフロアトンネルに貼った第1段は……失敗したわけですが、ですよ、部屋の隅でシクシク。そこで次は内装側で断熱するしかないでしょうと考えて、色々検索してみると3Mのシンサレートというものを見つけました。
吸音・断熱材は、自動車の内装及び準外装用途において幅広い実績があります。2輪車やバスなどへの採用実績も豊富です。
とのこと、従来から使われているフェルトと比べると、非常に細い繊維で空気を保持するみたいです(詳しくは上の3M社のLink先で)。
オーディオのデッドニング(音の遮断)では、けっこう使われているみたいですが、3Mのwebサイトを見ると、衣料の中綿用が主のようで断熱性能も従来のフェルト材に比べるとなかなか優れているみたい。検索していくとシンサレートを使った掛け布団とかも出てきて「羽毛より優れています」とかなんとか。
良さそうなので、どうしようかなと思っていたら、車関係の小物でお馴染みのエーモンからフロア用吸音材「2175」として売られてるのを発見して、近所のスーパーオートバックスにあったので、とりあえず買ってみました。
断熱のことは全く書いてないです。
エーモンのものは、こんな仕様。
■フロアカーペット下、トランクトリム内の吸音に
■ダッシュボード内部の吸音に
■サイズ:約500×1000mm(厚さ約13mm)
■材質:ポリプロピレン65%、モダアクリル35%
■入り数:1枚
Thinsulate
シンサレートは住友スリーエム社独自のメルトブローン法によって作られた繊維径1〜4μmのマイクロファイバーと繊維径20〜30μmの短繊維からなる不繊布です。
¥1800〜¥2400くらいで買えます。
モノですが、ふわふわの綿が不織布で出来たもの…って、そのままですが、なんの特徴もないただの綿みたいなものに見えます。それと、ふわふわなので、指で軽くつまむだけでペタンコに潰れます。潰れちゃうと空気を保持しないわけで、空気層で断熱するにはどうなの?ですが、買ってしまったので施工しますです。
厚み13mmなのですが、つまむとペタンコになる…。
施工
とりあえず運転席側のフロアトンネル側面に入れてみました。
・シートを外します。
・シートベルトの、ベルト側とアンカー側両方共に外します。
・シート後方のマット下側に2個プラスチックファスナー(ぽっち)が有って、後方のマットとフロアのマットを固定しているので、これを外します。ここのファスナーはなぜか、他の部分のファスナーと違って細い形状のものなので、無くさないようにです。
・フットレストを外します。
・最大の鬼門は、スカッフプレートの下側でしょうか。スカッフプレートの下にフロアカーペットが入り込んでいて、コ字形のプラスチックでボディにはまり込んでいます。わたしの車両は1年程前に、スカッフプレートを取り外して張り替えているので、まだ両面テープが柔らかいためか、
スカッフプレート前端を押さえている内装を外す。
スカッフプレートのネジを外す。
スカッフプレートのボディ側だけを浮かせてコ字形のプラスチックを外す。
という工程で作業できました。
この白いのがコ字形プラスチック、これがカーペット末端に固定されていて、ボディにはまっています。
スカッフプレートの後方を押さえている内装を外すともっと楽です(うちのは、そのためにはロールバーを外さないといけないので、前だけ外して作業してます)。
スカッフプレートを一度も外したことが無ければ、もうしかすると両面テープが固着してて、スカッフプレートのボディ側を浮かせるのが難しいかもしれません。どうしてもダメな場合は、スカッフプレートの外し方(錆の補修)を見て下さい。
シートベルトのキャッチ側は外せば、カーペットがめくれる状態。
500×1000mmなので、2つに折ると丁度フロアトンネルの側面のサイズにピッタリです。潰れて薄くなる可能性が高かったので、2つ折りにして2重にすることにしました。
2つ折りにするとピッタリなサイズ。
マットをめくって、頭からもぐり込んで、シンサレートを押し込みます。マットさえ浮かせてしまえば、シンサレートは柔らかいので簡単に入ります。つまり潰れちゃうのですけども。
すでに入った状態。
マットで押さえつけられるので、テープ等での固定は必要ないと思います。この後は逆順で付け戻せば、完了です。作業したのは、6月30日でこの日は湿度は低かったのですが、暑い…。難しい作業じゃないんですけど、暑い時は疲れますね(~_~)
計測
気温が30度越えで、晴天の日を選んで比較しています。第1段と同じく、温度計を2つ取り付けて温度差を測ります。同じような天候と気温の日に、同じルートを走行して比べています。エアコンはONで風量2段目です。温度計をステアリングのセンターと、運転席側のフロアトンネル側面に貼って計測しました。
室温はステアリング部分で |
フロアトンネルと近辺の温度はココで |
シンサレートを入れる前
ステアリング部分26℃ |
フロアトンネル近辺で36℃ |
温度差:10℃ |
シンサレートを入れた日は、完全晴天の最高気温31℃の夏の入り口を思わせるような日。地下駐車場なので、最初は車は冷えてます。走り出して段々車が温まってきて…違和感。なにやら足元が涼しい。エアコンはフェイスでしか吹き出させてないので、いつもだと足元が熱くなってきて左足のスニーカーの中が蒸れるような感じになるのですが、足指が爽やか。おお?これはいいかもしれない…。
とりあえず、決めたコースを同じように走り計測。
シンサレートを入れた後
ステアリング部分26℃ |
フロアトンネル近辺で31℃ちょい |
温度差:5℃ |
効いてます。測る前から、フロアトンンネルの側壁を触っても温度を感じない=体温より低い温度だからですね。熱く感じないとか今までありませんでした。これすごく快適です。科学の進歩に感謝です。
気を良くして
助手席側も施工しました。車内へ入る熱量が減れば、エアコンの効きも良くなると思います。
長さ的に前に当たる位置に入れると、後ろはこの辺まで届きます。十分かと思います。
結果的にすごくお勧めです。いや、涼しいです、ほんと。
シンサレートですが、衣料用に何種類もあるようです。エーモンのものより安いものとして手芸用のものが売られています。手芸用はすごく安いのですが、アイロン温度上限が80℃と記載があるので、真夏の駐車時の車内の温度を考えるとどうなの?ということで、わたしはエーモンのを使いました。
ただ、エーモンのwebサイトにも製品の温度制限について書かれてないので、実は似たようなものかもしれません。
14Aug'13,07July'13