新車の場合は、全部新品なので気にすることは何も無い・・・んですが、中古で買った場合は、消耗品の交換と前オーナの汚れを掃除して、スッキリ乗りたいですよね。
私が買った時にやることをまとめてみました。長い間乗っている車のメンテナンスも同じです〜。掃除も車検周期でしてやると気分一新出来ていいですよ。
よりディープな整備補修の話はいくらでもあるんですが、正常に動いている車であれば、まずこれくらいからで充分かなと思います。
この手のお話は、以下をぜひ読んでみて下さい。掃除とメンテナンスしたくなること請け合いです。
別冊CG
極上中古車を作る方法 福野礼一郎著 (株)二玄社 ¥2,625.- |
カーグラフィック誌に2003年8月〜2004年5月まで連載されたもの。 「クルマニア」誌と同じく、購入した車を自宅で徹底的に補修&清掃するお話し。車は'88年ロールスロイス・シルバースピリット。 |
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くるまにあ 2001年12月号 T中研+くるまにあ総力特集 ¥入手困難 |
自腹購入の'95年ビュイック・リビエラを徹底的にばらして整備&清掃する特集。 そのマニアックな作業内容は、頭が下がります。素晴らしい。 |
消耗品
油脂類
エンジンオイルは誰でも知ってますよ。それ以外の油脂も交換前歴不明な場合は、交換しちゃいましょう。
エンジンオイル
普通に使う分にはディーラ純正オイルで充分です。鉱物油や半合成油の場合、概ね¥5,000.-/4Lくらいのものまでは、体感出来る差異はないと思います。サーキットやジムカーナ、練習会等でハードに使う(油温を上げる)場合は、¥7,000.-/4L程度以上の100%化学合成油を選ぶとよいかと思います。
粘度は、一昔前は10W-40とかでしたが、添加剤の進歩で現在は5W-XXや、0W-XXも普通に入手出来るようになっています。数字が小さい程粘度が柔らかくなります。NA(無加吸)エンジンの場合、いかにフリクションを減らすかが噴け上がり感に大きく影響しますので、なるべく柔らかいオイルがいうので0W-XXをどうぞ。銘柄によってフィールが違うので、私は某社の5W-XXを使っています(同一銘柄の0W-XXより、とるく感がある)。
ミッションオイル(ATの場合はATフルード)
ロードスターはミッションオイルの状態でシフトフィールがかなり変わります。シフトの感触に拘る人は、100%化学合成の良いものを選んで下さい。
ATの場合は、ATFになるんですが、これは必ず純正のものをお薦めします。ATミッションの技術の人に聞いたことがあるのですが・・・という話しは、ATのとこのコンテンツ読んで下さいね。ブレーキフルード
エア抜きも出来ちゃうのでいいですよ。普通に使う分にはDOT3(普通にディーラ等で使うものはDOT3)でOKです。新油の色は、薄いお茶の色くらいです。劣化が進むと段々濃い色になってきます。劣化の目安にどうぞ。クラッチフルード
油はブレーキフルードと同じものです。ブレーキに比べて熱が加わらないため、劣化はあまりしません。ただ、配管のゴム部分が溶け出すためか、すぐ真っ黒になります。劣化してもブレーキのように命や走行性能にかかわるわけではないので、比較的テキトーではあります(^ ^; 他の油脂も換えるならついでにどうぞ。デフオイル
純正のものでも充分だと思います。機械式LSDを使っている場合、銘柄や交換周期は神経質になりますが、ビスカスやトルセンの純正状態のデフではオイルの差異を感じることは出来ませんです。パワステフルード
割りといかげんな交換方法はコンテンツにしてますので、そっち見てね(^ ^;LLC
LLC(ロングライフクーラントの略です)=冷却水。全量交換しちゃいましょう。
点火系
プラグ
普通のプラグは安価ですので、換えちゃいましょう。
プラグメーカでは2万キロ毎の点検を推奨しています。そうですね、いつも完全な状態で乗りたい人や、サーキット走行等ハードな走行を前提するとする場合は、2万キロで定期交換しちゃっていいと思います。
普通に使えれば十分OKで、そこそこハードだけのカリカリやってるわけじゃないよって場合は、特に問題が無ければ4万キロくらいは平気だと思います。
なんとなく調子が悪いかなぁ?と感じるまで使ってから換えるのでも普通はいいかな。プラグコード
ロードスターの場合、5万キロ程度からリーク(プラグコードは高圧の電気が印加されますので、絶縁が悪くなると漏電する)した事例が散見されます。当然年数も影響しますので、あまりに古いものは信用度合いが落ちますが、普通は7万キロくらいは充分平気だと思います。
予算の余裕があれば換えちゃう手もいいですね。ついでに社外品の赤いのや青いのに変えちゃう人が多いです(体感出来る性能差はないですが)(^ ^;
吸気系
エアフィルタ
純正で充分です。
純正の濾紙タイプのものは清掃使用不可ですので、ぽんっと交換しちゃいましょう。
灯火類
ヘッドライト以外のバルブ
ヘッドライトはハロゲンバルブですので、切れるまでは使えます。それ以外のバルブは、一般的な電球ですので、使っているとフィラメントから蒸発した成分がガラス内面に蒸着されて、画像のように銀色になってきます。こうなると光が通らないですから、なんとなく暗い黄色い光になります。普通のバルブは安いですから、全部交換してやると点灯時の雰囲気がシャキっとしますよ。
フロントのスモールランプですが、点灯時間が長くてコネクタがプラスチックなため、コネクタが硬化しています。年数を経たものはとても割れ易くなってます。割らないように気を付けて作業して下さいね。
左下の透明なバルブが新品。その他の3個は3年程使ったもの。一番小さいのがフロントのスモールランプ。点灯時間が長いので、蒸着度合いが高いです。
車検2回毎に交換してやるといいのでないかなと思います。
掃除
どこまで綺麗にするかは、気合と気持ち次第(^ ^)
洗剤等はお好みで。私は福野さんと同じくQuick'n BRITE使っています。これ実はかなり希釈して使うんですが、原液で使うと非常に強力なので汚れがひどい時に便利いいです。
一時深夜TV通販でかなり有名だったQuick'n BRITE
要は希釈して使う万能洗剤。天然素剤なので手が荒れないのもGood。
シート
福野礼一郎ファンの方には既聞ですが・・・、丸洗いです。
シート外して、ガレージやお風呂場で丸洗いしましょう。中古の場合、どんな風に汚れてるのか解らないので、ばっさり洗うと気持ちいいです。
純正シートは、シート底面等は錆び易い(と言うか錆びてると思う)ですが、洗ってしっかり陰干しで乾かせば、錆びることはないです。洗うとファブリックの肌触りもサラサラに換わりますよ(革シートの場合は別途聞いてね)。
ヘッドレストスピーカは防水します(センソリのボディソニックスピーカは外さないとダメだと思います)。
お風呂場でがしがし洗っています。この後、2日間ほど陰干しすればOK。カビが発生しないように十分乾かして下さいね。
バケットシートも洗っています。バケットシートはシェルがシートスポンジを囲うような構造で下方向へ水が抜けないため、なかなか乾きません。乾燥させる時は、逆さまにして乾かすのが正解みたいです。
内装
手の触れる部分は皮脂の汚れがかなりあるので、徹底的に清掃します。洗剤を付けて汚れを浮かして、綺麗な雑巾で徹底的に拭き取ります。気長に清掃してやりましょう。出来るだけ分解して清掃する方が綺麗になるんですが、画像はドアの引き手部分だけ外して洗っています。
レンズ
外して洗っています。ここまでしなくてもいいと思うけど(^ ^;
汚れてくすんできたレンズ類は、車の表情が煤けて見えます。透明部品が綺麗だと、キリッとした感じになりますです。
テールランプ | |
洗浄前 |
洗浄後 |
ヘッドランプ | ||
掃除前 |
割り箸にテッシュペーパを巻いて内部を清掃 |
仕上がり後 |
しかし・・・
経年変化か、プラスチックへのメッキは弱いのか、フロントのコンビネーションランプ内部を洗浄したところ、メッキが白濁しました。水の侵入だけで曇ったという話は聞かないので、使用した洗剤と何かが反応したのかもしれません。
フロントのコンビは、レンズ部分は分解して白濁した部分を観察しました。爪で引っかくと薄い白濁膜が剥がれて、下から綺麗なメッキ面が出てきます。メッキの上の保護膜のようなものが白濁したんでしょうか?(調査中)
リアコンビネーションも内部のメッキがかなり剥落して地のグレーのプラスチック面が露出してるのを確認しています。内部を洗うと微妙にメッキが剥離した銀色の粉が洗い流されてきました(僅かですが)。ですので、リアコンビネーション、フロントコンビネーション、サイドマーカを洗浄する時は内部に水と洗浄剤が入らないようにビニールテープ等で目張りして洗って下さいね。これらのランプは内部に手が入らないので、曇ると面倒です。
ヘッドランプは大丈夫だったんですが・・・。ヘッドランプは内部のメッキ部分を綺麗に洗浄してやると車の表情がすごく引き締って見えるのでお勧めなんですが、上記のような状態ですのでランプ類の内部を洗浄するのは各自のリクスでお願いしますです。
フロントコンビネーションの白濁状況 洗浄で白濁したもの
分解して白濁膜を削除
どこまでやるの?
どれだけ掃除するかは、皆さんの気の済むまで(^ ^)
綺麗になると気分がいいですよ。ただ、内装のプラスチック部分は、経年変化で硬化して割れやすくなっている部分もありますので、よっぽどでない場合は分解せずにそのままの状態で清掃する程度で良いと思います。
08Aug'04