いつもより多めに回しております〜♪ (ツインファン化)

 

どっちも同じに見える(^ ^;

「冷たい人ね」で書いたように、元年式のロードスタが新車で納車された秋、慣らしが終わった頃に普通に六甲山を上っていたら・・・オーバーヒートしました(- -;。今時の(って10年以上前の話だけど)車じゃないみたい・・・(笑)

で、電動冷却ファンを2つ共動くように昔友人がやっていたロードスタのSHOPでハーネスを加工して貰いました。
NA6CEは、ラジエタの画像にあるように、2つのファンがありますが、右はエアコン専用で通常は左の1個しか回りません。これをエアコンを使ってない時も両方動くようにするのがツインファン化です。元年式の新車はこの改造でオーバーヒートしなくなりました。

← 左の大きいのが水温連動ファン、右のちょと小さいのがエアコン専用補助ファン


電動冷却ファンって?

ラジエタはひだひだに風が通ることのよって放熱しますです。昔の冷蔵庫の背面もこんなひだひだしたパイプが付いてました(歳ばれる)(笑)。で、それなりのスピードで走行している場合、ラジエタには風が入ってくるので電動ファンはいりませんです。
英国の古い車に電動ファンがなかったり、力が弱かったりするのは、かの地の寒冷な気候と道路事情が良くて渋滞しない・・・ので、あんましいらないんでしょうね。

ただし、ここは日本なんで、渋滞や低速走行な場合が多いし、亜熱帯だもんね(^ ^;。十分な走行風が入って来なくて、しかも気温がそもそも高い湿度も高い、かき氷〜♪・・・で、電動のファンを回して強制的にラジエタへ風を通して補ってやります。NA6CEではサーモスタットの後流側に専用のファン用水温スイッチがあります。ONする温度は91[℃]です。

次に必要なのはエアコン使用時。エアコンも亜熱帯だから手放せないよねぇ。エアコンの無いロドスタは乗りたくありません、ハイ、絶対。
バンパ側からラジエタを覗くとひだひだが見えますが、あれはラジエタじゃなくてエアコンのガスを冷却するコンデンサです。機能はラジエタと同じで、冷却水じゃなくてエアコンのガスを冷やしてます。で、エアコンの場合盛大に風を通してやらないとガスが冷えないんです。そのためエアコンを使用する時は、通常用のファンに追加してエアコン用の補助ファンの2つが同時に回ります。


そこでツインファンとはなんJARO(¬_¬)?

ジムカーナや山の登り等、十分に走行風が得られない低速ステージで高負荷走行をした場合、純正のファンだけではつらくなる・・・ので、最初に書いたようにツインにすれば楽になった〜ってことです。
せっかく2個あるんだから、水温が上がったら2個使って冷やしてやろう〜です。

効果は個人的に実証済みなんで、やろうやろうとは思ながらマジメに作るとけっこう手間なんでそのままにしてました=わりと無計画な私。ただ、ROM換えて高回転時の燃調が薄いため冷却がちょときつい・・・ので、ついに実行。
軽井沢ミーティングにツインファンのハーネスをメカドックさんが売ってたので、買ってまいりました。作る手間考えると、このハーネスの¥4,500.-って価格は超良心的です。ブラボー(^_^)∠※PAN!

メカドック
埼玉県川口市市原町4-36
TEL048-250-5600

このハーネスの機能は私の元年式新車に行っていた改造と同じで、

  1. 1.ファン稼動温度以下の水温では2つ共にファン停止です。

  1. 2.ファン稼動温度以上に水温が上がっている場合2つのファン共に回ります。

  2. 3.エアコンON時は2つのファン共に回ります。

という動きをします。

なんか当たり前の動作ですが、純正のハーネスを傷付けずにこれをやろうとするとけっこう面倒なんですよね。


車種での差異

と言うわけで、1個しか動かないのはNA6CEだけで、それ以外の車両は温度差で2個稼動になるクレーバな設計になっています。ただ、NA6CEしか所有したことないので、NA8C以降は実際に確認はしてませんです・・・すいません〜 (^_^) 
メカドックさんのハーネスは全車種対応と表記されていますので、どの車種でもファンが1個動く状態で2個稼動させる動作を行うことになるようです。
まぁ、NA6CE以外は追加でハーネス付ける意味はあんまりないですねぇ〜。


取り付け&もろもろ


左:使用前  右:使用後(赤線で囲ってある部分が追加ハーネス)

良く出来たハーネスで完全にカプラーONで取り付け終わります。工具は手だけでOKです〜。専用でちゃんと作ってあるので配線長もピッタリで気持ち良かったです。

効果は実証済みなんでお勧めです。特に純正状態で問題が無い場合は不用だけどね。

街乗り(速度が遅いか、渋滞が多い)で考えると、ローテンプサーモや開弁圧の高いラジエターキャップよりちゃんと効果あります。


おまけ-その1(^-^)
ローテンプサーモって?

ローテンプサーモは競技用と考えた方が良いです。

エンジンには設計温度があって、それより低くても高くても問題があります。冷えてる方が良いような気がしますが、なぜ暖機運転が必要か考えると解りますよね。
純正のサーモスタットの開放温度は開き始めが82±1.5[℃]で、全開温度が95[℃]です。要はサーモスタットの開閉範囲くらいに冷却水の温度が保たれるのがエンジンには一番良いってことです。低すぎるとピストンやシリンダの膨張係数の違いから磨耗が進んだりしますし、高すぎると歪みの発生や異常燃焼が起こります。また、排気ガス浄化の触媒を有効に働かせるためには、それなりの温度が必要なため、現代のエンジンは高い温度での稼動を前提に設計されているということもあります。

ローテンプサーモは、このメーカが設定した温度以前に開いちゃうわけですから、不用に低温にエンジンを保とうとするヘンなアイテムと言えます=街乗りではね。
ただ、競技の世界でジムカーナやダートトライアルのように長くても2分くらいの競技では、けっこう使用されてるそうです。これは走ってる最中に温度が上がって、ECUの高温補正(遅角したり、燃料を多めに噴射して温度を下げようとする)が入ってパワーダウンするよりは、最初温度が低めでダーティな排気やエンジンに負担掛けても最後までパワーダウンさせずに走りたいためです。
これは何が何でもパワー維持してタイム出したい世界なんで、真似するのはねぇ(^ ^;


おまけ-その(^-^)/
高圧ラジエタキャップって?

これも競技用かな。

ラジエタキャップは規定圧に達するとバルブを開いてラジエタ内圧をリザーバタンクへ逃します。バルブが開くまでは圧力鍋と同じように冷却系は加圧されてる状態なので、100[℃]を超えても沸騰しません。また、ウォーターポンプが冷却水をかき混ぜて気泡が発生する(キャビテーション)を抑止する効果があります。
通常使用されるラジエタキャップは0.9kgf/cm2加圧(絶対圧で1.9kgf/cm2)なので、真水だと118[℃]で沸騰することになります(LLCはもうちと高温まで沸騰しない。ただし真水より比熱は低い)。

ラジエタキャップが開いて加圧状態が開放されると液体が水蒸気になっていわゆるオーバーヒートで白煙もくもく状態になります。液体に比べて気体は熱伝導性が低いので、一旦噴いてしまうと一気にエンジンの温度が上昇します。これを防ぐのが加圧限界の高い高圧ラジエタキャップです。

オーバーヒートは、燃焼室に接する水路の一部から始まります。最も高温になる部分に接した冷却水が極部分的に加圧限界を超える温度となり気泡が発生します。一旦気泡が発生すると気体は液体より熱伝導性が悪いため、エンジンの熱が逃げずにさらに温度が上昇します。それがさらに気泡を生み…という過程が雪崩的に発生し、オーバーヒート状態に繋がります。

高圧ラジエターキャップは、この雪崩の発生点を引き上げる効果と、高回転を多用してもウォーターポンプでキャビテーションを起きづらいという効果が期待できます。
ただし、温度が上がっても噴かないだけで、エンジンを苦しい状況に追い込んでることは同じですから、温度が上がったらクールダウンするのは当然同じです。そこで噴いてエンジン壊さなくてもよいのが高圧キャップと言うだけで、そのまま走れるわけでは当然ないです。

また、圧が高いということは、暖気後はラジエタキャップ圧まで内圧が上昇する(液体は非圧縮性なので)ため、ラジエタやホース類に設計規定以上に負担をかけますです。冷却水漏れの発生する確率が高くなりますです。

普通に使う分にはあまりいらないですね。サーキット走る人向けです。

 

05July'02,28Jun'02,01Jun'02

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