2001年、車両走行距離5万キロ時に不測の事態でオーバーホールを余儀なくされたCUSCOの1WAYタイプL.S.D(型式: LSD119A タイプA)ですが、そこからジムカーナの練習会、サーキットと色々普通の走行よりは過酷な使い方をしてきて、これを書いている2012年8月には12万キロを越えました。
7万キロオーバーホール無しで使ったわけです。で、どうかと言うとジムカーナ練習会で360度ターンも安定して回れ、トルセンよりは効いている感じでした。ただ、駆動を掛けた時にガツン!と効く機械式の面白さはなくなってました。
動画は、輪留めをしてサイドブレーキを解除し、片輪だけジャッキアップしてビーム式のトルクレンチで回しています。
トルクレンチが全くしなってないというか、片手で楽々回ってます。手でホイールを回してみても簡単に回ります。
ほぼ完全にイニシャルトルクは無いようなもの状態(オーバーホール時に測ってもらったら2kgでした…)。
これでも、360度ターンを制御出来るので、イニシャルトルクは無いが、駆動が掛かればフリクションプレートが押さえ付けられて差動制限はしっかり掛かっているということでしょうか。ただ、フリクションプレートも磨耗しているので、トルセンのようにナチュラルな優しい効き方になっているのだと思われます。
スピードマインド誌(もう廃刊になったジムカーナ専門誌)のセッティング本で、「機械式L.S.Dは乗り易くなったらオーバーホールを!」と書かれてまして、これは意図したとこでしっかり効かせたいなら、差動が制限されているのが、しっかり解るくらいにイニシャルが掛かってないとダメですよってことでしょうね。不便を感じないというか、乗り易くなってしまったので、オーバーホールをついついサボってたわけです。街乗り+αであればこれでも十分か?という気もします。
が、タイムは出したいわけで、オーバーホールを行いました。
今回も近所なんでTuckin99さんに依頼。
リペアキット (LSD 001 02) | ¥17,000.- |
工賃(含むCUSCOのデフオイル) | 約¥43,000.- |
合計 | 約60,000.- |
約なのは端数を覚えてないせいです(^ ^;
イニシャルトルクは8kg〜10kgで依頼(正確に調整するのは困難な為)、仕上がりは9kgでした。
動画はオーバーホール後に同じように回してみたです。ビーム式のトルクレンチの針がずれているのが解ると思います。
トルクレンチでイニシャルトルクが測れれば便利がいいのですが、車軸の中心には掛けられないので、かなり小さめな値しか出ませんでした。オーバーホール後で4〜5kgくらいを示してます。まぁ、トルクレンチで管理するより、手でホイールを回してみてどれくらい力が必要だったかを覚えた方が良さそうです。成人男性が歯を食いしばって回せるくらいで12kg程度とのことです(わたしは非力なので9kgでも苦労してます…)。
で、どこまで使える?
普通に効けばいいくらいであれば、かなりイニシャルが落ちても使えるものだなぁというのが感想です。でも、ドン!と駆動を掛けた時に、ぐいっと前へ出る機械式の楽しさは、使えば使う程無くなってきていたので、ここまで放置せずもうちょっと早めにオーバーホールをしてやった方が良かったかなです。
25Aug'12